株主優待というめくらまし

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【本記事は旧ブログからの移行記事です】

タイトルがやや挑発的ですみません。
今回は日本で行われている株主優待について触れて見たいと思います。なお、僕が主に投資している米国では株主優待というものは存在しません。

最初に言っておくと、株主優待を定期的に受け取るのがたのしくて株式投資をしている方もいらっしゃいますし、それはそれで投資の目的がはっきりしているので良いと思います。今国内で行われている株主優待は多様なので全てはカバーしきれないのですが、自分なりに以下のように分類してみました。

1、米などの、自社とは関連のない物品
2、自社関連製品や割引券など
3、Quoカードなどの広く使える金券

1、米などの、自社とは関連のない物品
株主優待として米や飲料などをもらえることがあります。これらの優待商品はもちろん貰ったら嬉しいのですが、リターンとしては正確には計算しづらいと思います。また、これらの商品を株主に贈るために企業は支出をしていますのでリターンを追求する上では無駄な出費と言えるでしょう。
米は生活に必要不可欠と言ってもいいものでしょう。しかし企業が株主への還元として高級米を購入して贈るコストがダイレクトに配当として株主に還元された場合、その配当で近所のスーパーで米を購入した方が安上がりではないでしょうか。株主優待で米をもらうということは、言い換えれば、株主優待という名の下に、本来自分の元に入るはずだった現金で不必要に高級な米を購入する行為なのです。
さらにこれが米などの生活必需品でない場合にはさらに考えものです。株主優待という名の下に、本来必要のないものを自分の元に入るはずだった現金で企業が代行購入してくれているわけですから、余計なことをしてくれているわけです。

米や果物、飲料などがお得に欲しいなら、今はふるさと納税という制度があります。
こちらの場合は節税になりますので、逆にやらない方が不利益ということになります。

2、自社関連製品や割引券など
よくあるのが、ファミリーレストランなどの割引券です。これも一見するとご招待券をいただいたようなものでお得に感じてしまうのは致し方ないことです。
でもよく考えてください。

その割引券がなかったら、そのお店に行かないんじゃないですか?

つまりこれは、本来株主に配当として還元されるはずだった現金を強引に自社で使ってもらうための手段と捉えても良いでしょう。
普段からそのレストランを利用していて、優待券が来た時は優待券を利用するならまだわかります。でも普段は全く利用しないのに、優待券があるからという理由だけでそのレストランを利用するというかた、その優待券より同額の現金での配当をもらった方が嬉しくないですか?他にその現金の使い道があるんじゃないですか?

3、Quoカードなどの広く使える金券
これに至っては、なぜ金券にしなくてはならないのかよくわかりません。
まだ同じ金額を現金で配当としてもらった方が使い勝手がいいです。

Quoカードは僕が子供のころ何度か見たことがありますが、こういう磁気カードは今後どんどん廃れていく運命にありますし、使えるお店も多いとはいえ制約がありますので、現金の方がありがたいでしょう。
また、配当再投資という長期投資の大原則を実行する場合、Quoカードを現金化するというステップが必要ですので、そこで大きなロスを被ることになります。

僕の投資戦略は大型の長期増配銘柄を中心に投資を行うという戦略です。
こう言った増配銘柄は毎年増配を繰り返しているのですが、その増配の幅は数%から10%が多いです。つまり、毎年の増配金額としては数セントから10セントくらいが関の山です。
なので資産成長という観点からは非常に効果がわかりづらく、投資についてなにも勉強したことがない人から見たら無駄にも見えてしまうのは仕方ありません。
一方で株主優待は、自分は何も支出していないのに毎年企業から食品や割引券が贈られて来ますのでわかりやすいですし、お得感も強いです。
しかし優待の原資が自分の投資した企業のキャッシュ、つまり間接的には自分のお金であるということに気づいた人は、やがてその優待が現金の無駄遣いであることに気づくのです。

非常にキャッチーですが、資産運用という観点から見た時は無駄以外の何物でもない、それが株主優待の正体だと思います。いわば、何も知らない投資家のめくらましなのです。



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