「億」の呪縛

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こんばんは

3連休ですが、僕はありがたいのかありがたくないのか、お仕事です。

資産運用ブログ界隈ではよくアーリーリタイヤが目標であるとか、1億円達成が目標であるとか、そういった記述をよく見かけます。

人生短いですから、アーリーリタイヤをする意義は非常に大きいと思いますし、僕も可能であればさっさとアーリーリタイヤして自由になりたいと思う日もあります。

1億円も非常にわかりやすい目安になると思います。非常にキリがいいし、響もいいですし、それくらい運用できるようになれば人によってはリタイヤできるだけの資金量でしょう。なので、「1億円=アーリーリタイヤ」という考え方もできますし、1億円をできるだけ早く達成して、さらに2億円や3億円を目指したいという人がいるのも事実です。

「億り人」なんていう単語がこんなにも定着したのは、「億」という響きのキャッチーさだけではなくて、実際に1億円を一つの目標に設定している人が非常に多かったという背景があるのだと思います。

僕も以前何度かこのブログで「億る」ことについて取り上げています。

たとえばこの記事では、30歳から月々5万円を積み立てると仮定し、それを元に1億円を定年近くまで30年かけて作ることを書いています。

月々5万、とさらっと書いていますが、この金額を毎月捻出し、株式市場に投資できる人は今の世の中では実は少数派でしょう。とくにこれから資産形成を考えようとしている20代、30代が、どれくらいコンスタントに5万円という金額を投資に回せるか考えると、多くの人にとっては現実離れした仮定なのかもしれません。なぜなら月々5万円の投資は、年間に直すと60万円という金額に膨れ上がるからです。

国税庁が行なった平成27年の民間給与実態統計調査によれば、我が国の20代前半の平均給与は253万円、20代後半では352万円、30代前半で397万円、そして30代後半で432万円となります。

ここからまず所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれ、その上で、家賃や住宅ローン、生活費などが引かれるわけです。すべての生活費を差し引いた後で仮に5万円を投資に回す余力がある人は、是非そうすべきだと思いますが、残念ながらやはり年間60万円という金額は、そう簡単には捻出できるものではないようです。

多くの投資家が到達点としている1億円という金額は、やはり達成するのが非常に難しい金額であることに変わりはないのです。そう考えると、「億」という個人投資家たちにとっての究極の目標は、個人投資家を前に押し出す原動力となるとともに、多くの若者をすくませる呪縛にもなっていると言わざるを得ません。

では、月々5万円を捻出できない人たちは1億円達成する見込みがないから投資をそもそも始める意味は無いのか。と聞かれると、決してそうではありません。

少額ずつでもいいですから、若い時から投資を始めるべきです。

資金が限られていますので、個別銘柄ではなく広く分散したバンガードなどのETFに投資するのが僕は個人的にはいいと思います。しかもドル建てで取引するのが面倒だと思った場合でも、東証にはS&P500に連動したETFを円建てて買える銘柄もあります(1557 SPDR S&P500 ETF)。

これらの銘柄は基本的には分配金を出しますが、分配金は基本的にはすべて再投資に回してください。おそらく投資を開始して数年間は、あまり意味を見出せないほどのわずかな分配金しか手にすることはできないでしょう。しかし、受け取った分配金を再投資に回すことで徐々に購入できる株数が増え、それに伴って分配金も指数関数的に増えていきます。

もしあなたが20代の最初にこのサイクルを始めることができたなら、30歳になる時までに10年もの歳月をこのサイクルに費やしたことになります。その時に受け取る分配金は、30歳になってから同じことを始める人の何倍にもなっていることでしょう。

もしこの段階で月々5万円を投資に回す余裕ができたなら、もちろん1億円を目指すコースに乗ることができます。ただ、もし月々5万円の投資資金を準備する余裕がないとしても、その後も分配金を再投資するだけのファイナンシャルリテラシーは十分に身についているでしょうし、そのリテラシーをもって1億円の呪縛から自分を解放することもできるかもしれません。

僕は1億円を一つの目標にすることは大いに意味があることがと思います。しかし、「億る」ことが決して全てではないです。

より多くの人が、自分なりの目標を持って資産運用を始められたらいいと僕は思っています。

「億り人」には憧れるが、「億る」ことが全てではない。

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